https://news.yahoo.co.jp/articles/4f11f4275e55fd9c44d5e09f6236fb9af5331316
中国で海外資産1千万ドル(約15億円)以上の超富裕層の海外投資収益に対して最大20%が課税されることになったと報じられています。中国政府は国外への資金流出を規制していますが、東京の都心部にある高額なマンションを購入するなど、多額の資金が国外へ流出しています。本連載では、国際税務の専門家が解説します。
引用元: ・もう逃げるしかない…中国の超富裕層たちが国外脱出を画策、中国が海外投資益に最大20%の課税へ [662593167]
■「金融口座情報」は各国で共有されている
米国は国外の金融機関に口座を所有している米国人を対象に、「外国口座税務コンプライアンス法(Foreign Account Tax Compliance Act:以下「FATCA」)」を立法しました。
この法律は、海外の金融機関にある米国人の口座情報等を収集するために整備された法律ですが、FATCA成立以降、欧州諸国およびOECDが中心となって国際間の金融口座情報自動的交換報告制度(Automatic Exchange of Information:以下「AEOI」)が成立しました。
日本もこれに参加しています。国税庁は外国からもたらされる金融口座情報等に基づいた税務調査を実施しています。
OECDは、AEOIの執行のための共通報告基準(Common Reporting Standard:以下「CRS」)を作成しました。AEOI参加国は104カ国で、中国本土は2016年5月12日、香港は2018年7月26日、マカオは2020年8月21日に参加しています。
G20の要請等により、2014年7月15日にOECD理事会がAEOIのCRSを作成しました。その結果、各金融機関から情報を入手し、毎年自動的にその情報を他の国等と交換することができるようになりました。
CRSにより交換される金融口座情報、報告する金融機関、さまざまな種類の口座の対象となる納税者、金融機関が遵守すべき共通の信用調査の手続きなどが設定されています。
■超富裕層のランキングで2位の「中国」だが…
超富裕層(資産3,000万ドル以上)ランキングでは、(1)米国、(2)中国、(3)日本、(4)ドイツ、(5)カナダの順となっています。
問題は、第2位である中国です。経済発展を果たした中国には、日本よりも多くの超富裕層が存在しています。
国税庁は、AEOIによりもたらされる日本人の海外口座情報に基づいて税務調査を行っていることはすでに述べたとおりです。
しかし、日本よりも超富裕層が多くいることと、AEOI参加の2つの条件がある中国で、中国人の国外口座の税務調査情報はこれまで公表されませんでした。中国の超富裕層に対する海外からの口座情報を、中国の税務当局はどう処理していたのかという疑問がありました。
■中国が富裕層の海外投資収益に20%課税
2024年10月16日の韓国のハンギョレ新聞の報道では、中国が海外資産1,000万ドル(約15億円)以上の超富裕層の海外投資収益に最大20%の課税を始めたことを報道しました。
この背景には、中国政府が進める「共同富裕」政策があるとされています。この政策は富の再配分を実施して、社会全体の生活水準を向上させることが狙いです。その過程において大企業および富裕層からの税を徴収することになっています。
しかし、富裕層への課税強化の副作用として、中国富裕層の中国離れが増加しています。中国政府は国外への資金流出を規制していますが、地下銀行等の抜け道を利用して多額の資金が国外へ流出しています。たとえば、東京の都心部にある高額なマンションの購入者が中国人という話もあります。
■イタリアは国外移住者を課税強化のターゲットに
最近の国際会議あるいは各国の税制改正において、富裕層の増税が話題となっています。
イタリア政府は2024年8月7日、税務上の居住地を同国に移した富裕層の海外所得に一律に適用している「フラットタックス」の税率を2倍に引き上げ、年間20万ユーロ(約21万8,220ドル)とすることを承認しました。この政策は政策実施後の移住者が対象で、すでにイタリア在住者に対しては課税されません。
富裕層に対する政策としては、国外からの移住者に対して優遇するのが一般的ですが、イタリアの場合は逆の課税強化策です。ちなみに、イタリアはAEOIに参加しています。
資産を海外に逃したい側だし
庶民向けにポーズだけしようっって
腹じゃね
国内に引きこもってろ
米国、中国は10%課税